2015年5月4日月曜日

猫たちのこと(下半身麻痺のトラちゃん編その1)


2014年2月、関東地方に20年ぶりという大雪が降った翌朝の写真です。
下半身麻痺になる以前のトラちゃん。




この前の年の9月に保護したエマは、近所のボス猫的存在であったこのトラちゃんにくっついて、うちにたどり着いたのだと思っています。

大きくて愛嬌のある、人懐っこい(そして大声でよく鳴く)キジトラ。おそらく生粋の野良さんだと思います。トラちゃんは、けっこう前からときどき我が家の庭にも現れていましたが、以前はご飯をあげていたわけでもなく、何となく通りすがりにうちの猫たちに窓越しに挨拶(というかシャー)していくだけの存在でした。年齢はいくつぐらいだろう、たぶん最初に見かけた時期から推測すると、5歳ぐらいにはなっているでしょう。

ただ、エマを保護しようという時に、このトラちゃんに加えて、別の大人の三毛ちゃんや、今回親子で保護して里親様を募集するメス猫シロちゃんも、どういうわけか同時多発的に(笑)うちの庭に現れまして……(きっと猫のあいだで情報が共有されていたのでしょう)。

この頃からいずれTNRまたは保護することを目的に、庭でご飯をあげ始めたのでした(ただ、なかなか自分ひとりなので、捕獲もそう簡単にできるわけではなく、幸い基本的には猫に優しいご近所であるため、後回しにしていたという反省はあります)。

小屋代わりにキャリーも置いてあったので、寒い日や雨の日はトラちゃんがその中にいる姿も見ていました。ただ、みんなうちに住みついていたわけではありません。

冒頭の大雪の日は、さすがに誰も来ないだろうと思っていたのに、朝一番で元気にご飯の催促に来たのがトラちゃんでした。

しかし、それからちょうど1年後の今年の2月上旬。朝、雨戸を開けると、キャリーのなかでトラちゃんが横たわっていました。いつもなら、私が雨戸を開けるとすぐにキャリーから出てきて鳴いてご飯を催促するのに、動こうとしない。そもそも、少し外側に出ている後ろ脚がだらんとして、どうも様子がおかしい。。

びっくりして中を覗きこんだところ、特に外傷はなく、本猫はのんきにあくびをしているし、苦しそうな様子ではない。とりあえず安心したのですが、やはり出てくる気配はなく、また眠ろうとします。後ろ脚やしっぽをつんつんしても、キャリーのドアを閉めても抵抗なし。そのまま動物病院に連れていきました。


結果、おそらく交通事故で脊髄をやられて下半身が麻痺しているとのことでした。外傷もないのに交通事故? と思ったのですが、帰ってネットで調べたら、野良さんでけっこう同じような例が多いことを知りました。

そんななかでも、誰かが保護してくれたり、トラちゃんのように自力で助けてくれそうな人のところまでたどり着いたりできればまだいい。そうでない子たちは、たぶん、ひっそりと死んでいくしかないのでしょう。。

現場を見ていないので、実際に何があったのかはわかりませんが、少なくとも我が家の敷地内で事故に遭ったわけではなく、どこかからうちまで、懸命に前脚だけで這ってきた。それを考えると、本当に不憫でなりません。

現在、保護から3カ月が経ちました。しばらくは通院して治療も続けましたが、やはり後ろ脚は立たないままです。前脚だけでも、けっこうなスピードで移動できるんですけどね。排泄のお世話は必要ですが、それ自体は慣れればそんなに負担ではありません。それに、麻痺以外はすこぶる元気で、うるさいほどです(笑)(←いや、これが笑いごとではないのですが、それについてはまた追って)

ちょっとトラちゃんについては、1回では書ききれません。実はこの先どうしたらいいのか、いろいろと模索、葛藤しているところでもあります。

トラちゃん近影(5月2日)
猫部屋の保護猫3匹
(手前からシロ、トラ、チョビ…仮名とはいえ安直なネーミングですみません。でももうこれに馴染んじゃって)
そう、それでこのトラちゃんとシロちゃんはもともとカップルでした。息子のチョビにはトラネコの遺伝子は見受けられないけど、父親なんじゃないかとも思っています。みんな外にいた頃、仲良く一緒にご飯を食べにきていました。

4月上旬に親子を保護して、それぞれ不妊手術を施したうえでトラちゃんと一緒の部屋に入れていますが(ケージはトラちゃんと親子は別々)、2カ月ぶりに再会しても、お互いを威嚇することもなく、ペロペロ舐めてあげたり、穏やかに過ごしているのを見ると、ちゃんと覚えているんだな、ファミリーなんだなと感動します。






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